元気ですか〜?!
どうも、ろけねおです。
今回食べたカレーはこちらです。

名人達のカレー 欧風カレーとインドカリー
近所のスーパーは、ボクにとって一期一会の出会いが待つ場所。
特にレトルトカレーの棚は、まだ見ぬ味との遭遇を期待させてくれる、いわば冒険のフィールドです。ある日、その棚で強烈なオーラを放つパッケージを見つけました。
『名人達のカレー』
なんと力強く、自信に満ち溢れたネーミングでしょうか。
「名人達って、一体どんなスゴい人達なんだろう?」
「その達人たちが総力を結集して作ったカレーって、どんな味がするんだ?」
正直に告白すると、そこに名を連ねる「名人達」のことを、ボクはほとんど存じ上げませんでした。
しかし、知らないからこそ、純粋な好奇心が湧き上がってきたのです。
先入観ゼロ、まっさらな状態で味わえる。これはむしろ幸運ではないか。
この記事は、今ではもう手に入らない「幻のカレー」との出会い、そして、そのカレーがボクに教えてくれた「混ぜ合わせる」というカレーの新たな扉についての物語です。
謎に満ちた「名人達」の正体とは?
このカレーの最大の魅力であり、最大の謎でもある「名人達」。
一体、彼らは何者だったのでしょうか。
食べた当時は気にも留めませんでしたが、この記事を書くにあたり、改めてその錚々たる顔ぶれを調査してみました。
すると、日本のカレー界を牽引する、とんでもないオールスターチームであることが判明したのです。
カレー界を支える5人の巨匠たち
この商品には、カレーを作る名人と、カレーを語る名人、まさに業界のトップランナー5名が集結していました。
名人1:カレー界の重鎮『トプカ』 関根保博 氏
神田に本店を構えるカリー専門店「トプカ」の創業者。特にインド風カリーが有名で、多くのカレーファンを唸らせてきたレジェンドです。そんな関根氏が、この商品では「欧風カレー」を担当されたという点も興味深いですね。
名人2:インドカレーの最高峰『エチオピア』 鈴木堅司 氏
東京・神保町のカレー激戦区で絶大な人気を誇る「カリーライス専門店 エチオピア」の創業者。辛さが0倍から70倍まで選べることで知られ、そのスパイシーな味わいは多くの常連客を生み出しています。今回は「インドカリー」を担当されました。
名人3:カレー評論家 小野員裕 氏
「元祖カレー研究家」として知られ、カレーに関する数多くの著書を持つ評論家。レトルトカレーの商品開発にも携わるなど、日本のカレー文化の発展に大きく貢献されている方です。
名人4:『TVチャンピオン』初代・三代目カレー王 金子載 氏
人気番組『TVチャンピオン』のカレー職人選手権で二度の優勝を果たした実力者。お笑い芸人でありながら、カレー店の経営者でもあるという異色の経歴の持ち主です。
名人5:東京カリ~番長 水野仁輔 氏
「カレー活動家」として、イベントの企画・運営や執筆、レシピ開発など、カレーにまつわるあらゆる活動を展開する「東京カリ~番長」のリーダー的存在。カレーの楽しさを世に広め続ける伝道師です。
作る名人と食べる(語る)名人が一堂に会した、まさに夢の競演。ボクは当時、この名が持つ威光を知らずに食べていましたが、知った今となっては、とんでもない逸品を味わっていたのだと改めて感じています。
商品の基本情報
内容量:200g × 2袋
特徴:5人の名人が結集し作り上げた2種混合カレー
販売者:エスビー食品株式会社
【独自視点】混ぜることで完成する「合わせ技一本!」の味
食べたのが随分前なので、細かい味の記憶は曖昧です。
しかし、「2種類のカレーを混ぜて食べた時の衝撃」は、今でも鮮明に覚えています。
単体でも美味しい、だがそれは序章に過ぎない
まず、パッケージの指示通り、それぞれを単体で味わってみました。
一つは、トプカさん監修の欧風カレー。 「中辛」と表記されていますが、辛さはほとんど感じません。
それどころか、口いっぱいに広がるのは、野菜をじっくり煮詰めたような、優しくも深い甘み。決してくどい甘さではなく、素材の旨味が溶け込んだナチュラルな味わいで、これ単体でも非常にレベルの高いカレーでした。
そしてもう一つが、エチオピアさん監修のインドカリー。
こちらは「辛口」の表記通り、舌をピリッと刺激するシャープな辛さが特徴です。
ただ、正直な感想を言うと、単体で食べた時の印象は「辛さ」がメイン。
もしこちらだけの商品だったら、少し物足りなさを感じたかもしれません。
(ところで、エチオピアはインドじゃないですよね?というツッコミは心の中にしまっておきます)
混ぜた瞬間に覚醒する、味のオーケストラ
しかし、このカレーの真価はここからでした。
2つのカレーを、お皿の上で混ぜ合わせてみる。するとどうでしょう。
これが、驚くほど美味しいのです。
欧風カレーの優しい甘みとコクが、インドカリーの直線的な辛さをふわりと包み込む。
インドカリーの鮮烈なスパイスの香りが、欧風カレーの深い味わいを引き立てる。
辛かったり、甘かったり。
野菜の旨味を感じたかと思えば、肉の食感が顔を出す。
口に運ぶたびに、様々な味が複雑に絡み合い、まるで味のオーケストラのように響き渡るのです。
食べるのが、とにかく楽しい。
ここまで来て、ボクは確信しました。
特にインドカリーのほうは、混ぜて食べることを前提に、計算し尽くして作られたのではないかと。
欧風カレーの甘みを最大限に活かすために、あえて辛さと香りを際立たせた設計だったのではないでしょうか。
まさに「合わせ技一本!」の見事なカレーでした。
このカレーは、こんな人に刺さったはずだ
今となっては叶わぬ願いですが、もしこのカレーが再販されたなら、以下のような方に全力でおすすめしたいです。
- カレーの食べ比べが好きな人:欧風とインド、二つの個性を別々に、そして混ぜ合わせて楽しめる。一度で三度美味しい体験ができます。
- 「あいがけカレー」や「混ぜカレー」が好きな人:混ぜることで完成する、というコンセプトは、この上ない魅力に映るはずです。
- カレーの奥深さを探求したい人:単体の味だけでなく、組み合わせることで生まれる味の変化という、カレーの新たな可能性に気づかせてくれます。
- 伝説の味を体験したいカレーマニア:日本のカレー史に名を刻む名人達が結集した、というストーリーだけで食べる価値があります。
まとめ:幻のカレーが教えてくれた、足し算の先にある美味しさ
今では手に入らない「名人達のカレー」。
細かい味の記憶は薄れてしまいましたが、このカレーとの出会いは、ボクに「カレーは混ぜることで、足し算以上の美味しさが生まれる」という、シンプルで奥深い真実を教えてくれました。
当時は「名人」の凄さを知らずに食べましたが、その正体を知った今、改めてあの感動を噛み締めています。
知らなかったからこその純粋な驚きと、知ったからこその深い納得。
どちらも、このカレーがくれた素晴らしい体験です。
この記事を読んで、「自分もカレーを混ぜてみようかな」と思っていただけたなら、これ以上に嬉しいことはありません。
スーパーで、タイプの違うレトルトカレーを2種類カゴに入れてみてください。
あなただけの「合わせ技一本!」を見つける冒険が、そこから始まるかもしれません。
幻のカレーとの出会いが、あなたのカレーライフをほんの少し豊かにしてくれることを願って。
それではまた。
ありがとう!