元気ですか〜!?
どうも、ろけねおです。
今回ご紹介いたしましますレトルトカレーはこちらでございます。




舞鶴 連合艦隊カレー
これまでいくつかの舞鶴ご当地カレーを巡る旅をしてきましたが、いよいよ今回が最終回となります。
海軍ゆかりのカレー、海上自衛隊のカレーと食べ進めてきたボクが、この旅の締めくくりに選んだ一杯。
それが、今回ご紹介する『舞鶴 連合艦隊カレー』です。
「連合艦隊」という言葉には、なんだか特別な響きがありますよね。
歴史やミリタリーに詳しいわけではなくても、ボクたちの世代にとっては、小説や映画、アニメなどを通じて、どこか壮大なロマンを感じさせるキーワードではないでしょうか。
パッケージには、旧海軍の誇り高い史実と伝統を伝えるという背景が記されています。
この一皿に、一体どんな歴史の味が込められているのか。
期待と少しの緊張感を胸に、舞鶴カレー探訪のアンカーを飾るにふさわしい一杯を、じっくりと味わっていきたいと思います。
『舞鶴 連合艦隊カレー』とは?その背景と概要
まずは、このカレーが持つ歴史的背景と商品の基本情報を見ていきましょう。
舞鶴は、明治34年10月1日に東郷平八郎中将を初代司令長官として鎮守府が設置され、以来半世紀にわたり日本海に臨む唯一の軍港として変遷を重ねてきました。 海軍記念館は、旧海軍の誇り高い史実と伝統を後世に伝えるとともに、隊員の教育に資することを目的として、昭和39年5月27日舞鶴地方総監部大講堂(旧海軍機関学校大講堂)の一部に設置されたもので、貴重な記念品、資料等200余点が展示されています。 (パッケージより引用)
このカレーは、単なるご当地グルメではなく、舞鶴という土地が持つ「軍港」としての歴史を背負った一品であることがわかります。
- 内容量:200g
- 原材料名:牛すじ(国産)、カレールウ(食用油脂(豚脂、牛脂)、小麦粉、カレー粉、食塩、砂糖、ソテード・オニオン、その他)、オニオンソテー、小麦粉、ウスターソース、黒にんにくペースト、砂糖、牛脂、トマトペースト、カレー粉、配合調味料、おろししょうが、ナチュラルチーズ/増粘剤(加工でん粉)、カラメル色素、調味料(アミノ酸等)、乳化剤、酸味料、香辛料抽出物、香料、甘味料(カンゾウ抽出物)、(一部に乳成分・小麦・牛肉・ごま・大豆・鶏肉・バナナ・豚肉・りんごを含む)
- 販売者:一般財団法人 防衛弘済会 関西支部
- 製造所:日本製麻株式会社
原材料で特に目を引くのは「牛すじ(国産)」と「黒にんにくペースト」です。
牛すじからは深いコクが、黒にんにくからは特有の風味と甘みが期待できそうですね。
販売者の「防衛弘済会」は、自衛隊員への福利厚生事業などを行っている団体で、まさにこのカレーの背景にぴったりな組織です。
いざ実食!期待の黒にんにくは?正直レビュー
それでは、温めたカレーをご飯にかけて、その全貌を確かめていきましょう。
見た目と香り:意外なほど「普通」な第一印象
お皿に広がるカレーは、とても落ち着いた、見慣れた茶色です。
とろみも中程度で、特に奇をてらったところのない、実にオーソドックスな欧風カレーといった佇まい。
そして、香り。
箱から取り出した袋に「黒にんにくカレー」と書かれていたので、もっとガツンとニンニクの香りがするのかと身構えていたのですが、意外にもその香りはほとんど感じられません。
拍子抜けするほど、ごく普通の、食欲をそそるカレーの香りです。
これは良い意味での裏切りなのか、それとも…?
味わいの変化:酸味、コク、そしてピリ辛さ
一口、スプーンで運んでみると、まず最初に舌に届くのは、キリッとしたウスターソースやトマト由来と思われる「酸味」です。この爽やかな酸味が、味わい全体の輪郭をくっきりとさせています。
その酸味のすぐ後から、牛脂やソテーオニオンがもたらすであろう、まろやかな「甘み」と深い「コク」が追いかけてきます。
これが味の土台をしっかりと支えていて、非常にバランスが良いですね。
原材料にある牛すじが煮込まれて、このコクを生み出しているのでしょう。
そして、期待していた「黒にんにく」の風味ですが…やはり、食べてもその存在をはっきりと認識することはできませんでした。
言われなければ、黒にんにくが入っているとは誰も気づかないかもしれません。
おそらく、全体の味をまとめるための「隠し味」として、ごく少量使われているのではないかと推測します。
辛さは控えめで、後味に舌がほんの少しピリッとする程度。
食べ進めていくうちに、そのピリッとした刺激が心地よく蓄積されていきますが、辛いものが苦手な方でも全く問題なく楽しめるレベルです。
具材と総評:主役はどこに?
食べ進める中で、具材を探してみました。
すると、小指の先ほどの小さなお肉が、ひとかけらだけ見つかりました。
原材料のトップに「牛すじ(国産)」とあったので、ゴロゴロとした具材感を期待していたのですが、少し寂しい印象は否めません。
おそらく、長時間煮込まれる過程で、ほとんどがルウに溶け込んでしまったのでしょう。
そのおかげで、ルウには深い旨味とコクが生まれているわけですが、食感のアクセントが欲しい方には物足りなく感じるかもしれません。
総評としては、「誰もがおいしいと思える、非常に手堅いビーフカレー」です。
個性的な黒にんにくの風味を期待すると肩透かしを食らいますが、その分、好き嫌いが分かれにくく、安心して食べられる王道の味わいに仕上がっています。
『舞鶴 連合艦隊カレー』はこんな人におすすめ!
このカレーは、どんな方にフィットするのでしょうか。ボクなりに考えてみました。
- 安心して食べられる王道のカレーが好きな人
奇をてらわない、オーソドックスでバランスの取れたビーフカレーです。ご家庭で食べるカレーを、一段階プロの味に近づけたような、親しみやすさと質の高さを両立しています。
- カレーに歴史やストーリーを求める人
舞鶴鎮守府や連合艦隊の歴史に思いを馳せながら食べる一杯は、単なる食事以上の体験になるはずです。歴史小説や映画のお供にするのも一興かもしれません。
- 酸味の効いた欧風カレーが好みの人
最初に感じる爽やかな酸味がこのカレーの特徴です。フルーティーでキレのあるカレーが好きな方には、特におすすめできます。
個性派ぞろい!他の舞鶴カレーとの徹底比較
せっかくなので、ボクがこれまで食べてきた他の舞鶴カレーと比較して、この『連合艦隊カレー』の立ち位置を明確にしてみたいと思います。
『舞鶴海自カレー 護衛艦せんだい』
現代の海上自衛隊の味を再現したカレー。
牛と豚の合挽き肉がたっぷり入っており、よりスパイシーで家庭的ながらもパンチの効いた味わいです。
具材のゴロゴロ感ではこちらに軍配が上がります。
『京都舞鶴 特製ホルモンカレー 辛口』
舞鶴のB級グルメ「ホルモンうどん」から着想を得た、非常に個性的な一品。
プリプリのホルモンと、ガツンとくる辛さが特徴で、かなりパンチの効いた味わいです。
この2つと比較すると、『連合艦隊カレー』は、古き良き時代の海軍から続く伝統を感じさせるような、どっしりと構えた「正統派の欧風カレー」と言えるでしょう。
他の2つが個性で勝負するタイプなら、連合艦隊カレーは揺るぎない王道感で勝負するタイプです。
手堅い王道の味にこそ「連合艦隊」の名がふさわしい理由
正直に言うと、黒にんにくの風味や牛すじの具材感といった、事前の期待とは少し違う部分もありました。
しかし、食べ終えた今、この「手堅い王道の美味しさ」こそが、「連合艦隊」の名を冠するにふさわしいのかもしれないと感じています。
多くの艦が集い、様々な出身地の乗組員が乗り込む連合艦隊。
そこで提供される食事は、一部の人にしか受け入れられない個性的な味ではなく、誰もが「うまい」と感じられる、普遍的で安心できる味である必要があったのではないでしょうか。
このカレーには、そんな懐の深さ、どっしりとした安定感があります。
舞鶴という土地の歴史に触れながら、そんな想像を巡らせることができたのは、このカレーを食べたからこその貴重な体験でした。
舞鶴を訪れた際には、お土産にこの歴史ロマンあふれる一皿を選んでみてはいかがでしょうか。
きっと、あなたのカレーの世界を少しだけ広げてくれるはずです。
それではまた。
ありがとう!