元気ですか〜!?
どうも、ろけねおです。
今回ご紹介いたしますレトルトカレーはこちらでございます。


六甲オリエンタルホテル ビーフカレー 復刻版
今回ボクがレビューするのは、少し歴史を感じさせるレトルトカレー、『六甲オリエンタルホテル ビーフカリー 復刻版』です。
実はボク、そのホテルが存在していたことすら全く知りませんでした。
調べてみると、六甲山の頂上にあった、外国人避暑地のリゾートホテルだったそうですね。
「復刻版」に秘められた思いとは?
「六甲オリエンタルホテル – Wikipedia」にもありますが、1937年(昭和12年)に創業し、残念ながら2007年に閉館してしまったホテルとのこと。
ボクが生まれるはるか昔に栄えたホテルですから、懐かしさを感じるはずもありません。
しかし、わざわざ「復刻版」としてリリースされるということは、きっとたくさんの人が「もう一度食べたい」と願うほどの、特別なカレーだったのでしょう。
箱の裏には、このカレーへの並々ならぬこだわりが書かれていました。
六甲オリエンタルホテルがお届けする復刻版ビーフカレー。
約30種類のスパイスをベースに、化学調味料を一切使わず、昔ながらの製法で風味豊かに仕上げました。
このこだわりのビーフカレーを、たゆくまでご賞味下さい。
尚、表紙にはホテル創業当時の写真を使用しております。
ホテル創業当時の写真が使われているパッケージは、確かに雰囲気がありますね。
どんなカレーなのか、期待が高まります。
しかし、同時にボクの頭の中にはいくつかの疑問も浮かびました。
「約30種類のスパイスをベースに」とありますが、スパイスがたくさん入っていることが、果たして直接「美味しさ」に繋がるのでしょうか。
なんでもかんでも混ぜれば良いというものでもないでしょうし、かといって全く入っていなければカレーだか何だか分からなくなりますからね。
カレーを作る際、どのくらいのスパイスが「標準」なのか、その基準を示した上で「ウチは30種類も使ってます!」と書いてもらえると、もっとありがたいな、なんて思いました。
「化学調味料不使用」の謎に迫る
さらに気になるのが、「化学調味料を一切使わず」という表記です。
最近よく見かけるようになったこの謳い文句ですが、そもそも化学調味料って何が問題なんだろう、とボクは常々疑問に思っていました。
「うま味調味料 – Wikipedia」にも詳しい説明がありますが、化学調味料とは「うま味調味料」のことだと理解しています。
個人的には、これが入っていないことが直接「良いこと」だとは全く思えないんです。
むしろ、Wikipediaにもこんなことが書かれています。
「うま味調味料」を使用しなければ「化学調味料無使用」を標榜できるため、タンパク加水分解物などの人工的な調味料が使用されている場合がある。これらには原料を塩酸で加水分解反応を起こしたものが多く、かえって「化学的」な食品を摂取してしまう場合がある。精製されたアミノ酸に目立った毒性が発見されていないのに対し、タンパク加水分解物の一部には微量ではあるが発癌性物質と疑われているクロロプロパノール類を含むことが分かっており、「化学調味料無使用」がすなわち安全であるとは限らない。また、大量に使うと味のバランスが崩れるのは同じであるため、食材本来の自然なうま味を大切にしているかどうかといったことの判断材料にはならない。
これを読むと、一体何が良くて何が悪いのか、さっぱり分からなくなってきますよね。結局のところ、ボクがカレーに求めているのは、目の前にあるカレーが美味しいかどうか、ただそれだけなんです。
自分で辛さを調整!ボクは「激辛」に挑戦
さあ、いよいよ実食です。
まずはお皿に盛り付けてみましょう。
ルーの色は、一般的なビーフカレーらしい、深みのある茶色をしています。
香りは、特別に強い個性があるわけではなく、ごく普通のカレーらしい香りがしました。
状態は、ドロッとしすぎず、シャバシャバすぎない、ちょうど良い粘度です。
このカレーには、なんと「後から加えるスパイス」が付いていました。約30種類のスパイスというのは、もしかしてこの別添スパイスのことも含んでいるのでしょうか。
だとすると、プレーンの状態で食べたら、ほとんどスパイスが入っていないことになるのだろうか?と疑問に思いましたが、おそらく辛味に関するスパイスだけが別になっているのでしょうね。
この別添スパイスは、入れる量によって辛さが変わるとのこと。
- 何も入れない:甘口
- 3分の1程度入れる:中辛
- 3分の2程度入れる:辛口
- 全部入れる:激辛
とのことでした。
残すのが面倒だったので、ボクは問答無用で全部入れてしまいました。
結果として、ものすごく辛かったです。
辛いものが苦手な人は、絶対に全部入れない方が良いですね。
かなりヒリヒリするレベルの辛さでした。
復刻版の味は「普通に美味しい」?
辛さのインパクトが強かったですが、ルーの味は、程よく酸味があってバランスが良いカレーだと感じました。
スパイスを全部入れたことで、その香りと辛さが際立っていましたが、ベースのカレー自体はしっかりとした旨味があります。
牛肉はルーに溶け込んでいるようで、具材としての存在感はあまりありませんでした。
しかし、正直な感想として、このカレーは「レトルトの域を出ていないんじゃないか」と思いました。
美味しいのは美味しいんです。
でも、2007年に閉館したとはいえ、かつて高級リゾートホテルで提供されていたカレーの「復刻版」と聞くと、もう少し感動や特別な何かを期待してしまいます。
レトルトカレーとして見れば美味しいのですが、突出した「圧倒的な旨さ」とまでは言えませんでした。
「懐かしさ」への疑問と、レトルトカレーの進化
「六甲オリエンタルホテル」は、1937年創業という、ボクが生まれるはるか昔に栄えたホテルです。
外国人避暑地のリゾートホテルということですから、当時の一般庶民にはあまり馴染みのない、手の届かない場所だったと想像できます。
そんなホテルのカレーを、今、どれほどの人が「懐かしい」と感じて食べるのでしょうか。
正直、首をかしげました。
もし、このカレーが「圧倒的な旨さ」を持っていれば、懐かしさよりも「ただウマい」という一点でアピールできたはずです。
しかし、今のレトルトカレーのレベルは日進月歩でどんどん美味しくなっています。
このレベルであれば、わざわざ「復刻版」という冠がなくても、美味しいレトルトカレーは他にもたくさん見つかります。
過去の遺物をよみがえらせるよりも、さらに美味しいものを、新しい美味しさを追求する方が、ボクの好みだな、と改めて感じさせられるカレーでした。
まとめ:歴史を感じる「普通に美味しい」レトルトカレー
今回の『六甲オリエンタルホテル ビーフカリー 復刻版』のレビュー、いかがでしたでしょうか。
かつての高級ホテルのカレーを復刻したというロマンは感じましたが、その味が今のレトルトカレー市場で特別に抜きん出ているかというと、正直なところ「普通に美味しい」という評価に落ち着きました。別添スパイスを全部入れると、かなりの激辛になるので、辛いもの好きには嬉しいかもしれません。
「六甲オリエンタルホテルに思い入れがある」「昔ながらのホテルカレーの味を体験してみたい」「自分で辛さを調整できるカレーが好き」という方には、一度試してみるのも良いかもしれません。
